前回に引き続き
「悲しむのは、悪いことじゃない」から
この本は
配偶者を失った人
子供も失った人
親を失った人
災害で亡くなった人など
色んな話が記載されています。
今回抜粋するのは
「喪失を乗り越えるための喪の仕事」
いくつかのステップを踏む事が必要。
どんな場合でも順番に起きるものである。
(ここではステップの内容は省略します)
ステップを省略する事はできない。
しかし、全ての段階をきちんと踏まえていくことができれば、
ほとんど誰でも最終的な回復の段階に辿り着く事ができるハズ
と言われている。
それなりに時間もかかるし、各段階ごとの苦しさや心の痛みも相当なもの。
それでも悲しむ時にはきちんと悲しみ、怒る時にはきちんと怒れば、
心はひとりでに立ち直れないとさえ思ったほどの喪失や傷つきからも
少しずつ立ち直っていく。
〝私も知らずしらずにそのステップを踏んだんだなぁと思いました〟
「ちゃんと傷つくことも必要」
もう一つ大切なのは心が喪の作業を十分できるような、
つまりゆっくり悲しみに向き合えるような環境を整える事。
傷つき悲しんでいる人に向かって私たちはよく言う。
「早く元気になりなさい」
「まわりの人のためにも立ち直るのが1番の恩返しよ」
また、励ますつもりでこんな事も言ってしまう。
「さぁ、いつまでも悲しんでばかりはいられないよ」
「裏切った人のことばかり考えないで、早く新しい人を見つけなさいよ」
そうすると、誠実で良心的な人ほど、
「みんなのためにも早く立ち直らなければ」
と自分の悲しみを打ち消そうとする。
あるいは「早く忘れなければ」と無理矢理新しい恋人を作ろうとする人も。
そうなるとこころは行うはずだった喪の作業を最後までなし遂げることができず、途中の段階でとどまってしまう。
すると、悲しみや絶望もそのまま保留になってしまう。
そして、一見すっかり立ち直って仕事や恋に打ち込んでいるように見えていたのに、
ある日突然激しい不安状態に陥ったり、パニックが起きたりする。
そこまで強烈な事は起きなくても元気に仕事や恋をしているハズなのに、
今ひとつ楽しくない、充実できないらと言ったおかしな状態が続くと言う人も。
心がゆっくり喪の作業をこなせるように、
悲しみ、苦しみ、絶望が襲ってきても驚かないで
その感情を受け止めて欲しい。
そうして、次のステップに自然に進めるように待つ時間、
ゆとりを心の中に持って欲しい。
そうすれば悲しみは癒え失った人ともまた新たな関係を築いた上で、
新しい現実に向かい合うエネルギーを得る事ができるはず。
傷ついた時には、心が一旦その傷を受け取りそれと向き合って、そして、喪の作業ができるよう、静かに待ってあげて欲しい。
立ち直るためにもちゃんと傷つくことが必要。
〝傷つく事を恐れるのではなく、
傷つく事も時には必要なんだと改めて実感しました。〟
コメントをお書きください
高木重治 (金曜日, 01 2月 2019 17:27)
こんにちは、紹介されている書籍を少しずつ読んでいます。
共感できる内容であったり同じことを考えていると思うと、
悲しく泣けてなかなか先に進めません。
今まで悲しみの中でもがいていましたが、何か灯りが見えたように
心が軽くなったように思えるようになりました。
お勧めする書物ありましたら紹介してください。
大森智子 (土曜日, 02 2月 2019 23:48)
本を読んで頂いたようで
よかったです。
ありがとうございます。
私が紹介しているのは本の中から抜粋した1部ですが、
私が心に止まった部分です。
皆さんの心に響けばいいなと思い紹介しています。
今後、
本に限らず
ご紹介できるものは取り上げていきたいと思います。